私の初恋は屋上で
男の人は
『・・・ごめんね。君の人生を崩してしまって。でも俺は嬉しいんだ。だって』
男の人は顔をにっこりとすると―。
『やっと殺せたんだから。』
私はこの男の人が誰だかわかった。
そうだ、この人は――。
お母さんの再婚相手だ。
私も再婚相手の男の人とは1度だけ見たことがあった。確かにこの人だ。この人がお母さんの再婚相手だ。
『どう・・・して・・・。』
私は震えながら言った。
『どうしてお母さんを・・・。』
再婚相手はむすっとして
『君、こいつの娘だろ?』
『あ、は、はい・・・。』
『こいつはなぁ、今日俺と出かける予定だったんだよ。だけどなぁ。こいつ、なんて言ったと思う?今日は娘と会うから無理って言ったんだ!』
は?意味が分からなかった。それだけで殺したの?そんなどーでもいいことで殺したの?
『今まではむかった事なんてなかったのに。今日はむかついたぜ。ふっ分かるか?お前のせいだ。お前と会う約束なんてするからこいつぁ、殺されたんだよ。俺になっ!』
私は携帯をとりだした。ピポパポ・・・。プルルルルルル・・・。
『お、おいっ!おまえなにしてっ!?』
男はあわてていた。その時の私は怒りと悲しみで溢れていた。私は最後の力を振り絞り警察へと連絡をした。
5分後―。男は逃げたがすぐに警察に捕まり、刑務所へと送り出された。
お母さんはもちろん死んだ。私はその晩、ずっと泣いていた。
そして高校の入学式。
目は真っ赤に腫れ、私は途方にくれていた。
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