私の初恋は屋上で
私が顔をしかめていると、純也が不安そうに見つめてきた。
『乃愛?どうしたんだ?』
『あ、う、うん。大丈夫‥‥‥。』
ニコッと笑う私を見て、ルイスが私を担ぎ上げた。
『ぎゃぁぁぁ!?ちょっ何何何?』
『王国に戻りましょう、乃愛様。』
え。
嫌なんですけど。
もがもが足掻いていると、担ぎ上げている手にグッと力が込められた。
『ゲッ‥‥‥。』
静香さんか携帯で誰かに電話し始めた。
『あ、静香です。はい、はい。‥‥じゃあ宜しくお願いします。』
と言った瞬間。
パタパタパタ‥‥‥。
『え?‥‥‥へ、ヘリコプター?』
そう。
なんと家の上に、ヘリコプターらしき音が聞こえたのだ。