私の初恋は屋上で
なのに、乃愛には婚約者がいた。
驚きを隠せない。
『え、ちょ、ちょっとまて!婚約、というのは本当なのか!?』
『あ、はい。』
憎い、という訳ではない。
ただただ驚いていたのだ。
まさか、婚約者がいたなんて―。
ここは本当なら身を引き、結婚式のプランを考える。普通ならそうだ。
だが、そうもいかない。
自分の初恋を、こうも簡単に捨てるものか。
『言わせてもらうが。婚約は認めない。乃愛が婚約するのは、この俺だ。』
『は、はぁぁぁぁぁ!!!!????』