私の初恋は屋上で
『ど、どうゆー事ですか』
『実は‥‥』
修司は全てを話した。
乃愛は本当の妹ではない事。
そして、乃愛に恋してしまった事。
『‥‥‥なるほど』
『ああ。だからお願いだ、身を引いてもらえないか。俺は、お前よりも乃愛を幸せにする自信がある!』
純也は驚いた。
こいつは何バカな事をいっているのか、と。
『何言ってんだよ!自分が言っていること、分かってんのか!?』
修司に掴みかかる純也。
今にも殴りかかりそうな勢いだ。
『俺と乃愛は、産まれてすぐ婚約が決まったんだ。ずっと好きでいた。何年も会うのを我慢してた!やっと会えて、両想いになって、結婚式をあげるってのに!』
掴む手が強さを増す。
『意味わかんねー!まだ話してもいねーのに、幸せにするとか言ってんじゃねーよ!なんなら、俺もいってやろうか!?俺の方が乃愛を幸せにしてみせる!ずっと好きだったんだ!お前なんかに乃愛を渡さねーよ!』
そこまで言うと、純也は息をあげた。
こんなに怒鳴るのは初めてだった。