優しい部屋
不安な気持ちを隠して、チャットにも誘った。
俺より不安げな彼女の反応が可愛くてしかたなかった。
話すたびに俺の中での彼女の場所が大きくなってった。
まるで映画のスクリーンみてるような他人事な現実が、ハナさんに触れるたびリアル感を増してく。
子守歌にしか聞こえなかった授業でさえ、意味を持つものだと気付かされる。
彼女に出会って、彼女の心に触れて。
初めて俺は生きてる実感が持てたんだ、って。
そんな風に思えるくらい。
俺は彼女に陶酔してた。
なのに、彼女の自己評価はカナリ低くて、どこか危うさは感じずにはいられなかった。
だから。
深く考えた訳じゃなく
ただ、実家に帰る直前。
いつもの画面の中に
自分の携帯のメアドをのせたんだ。