優しい部屋


「一日くらい大丈夫だよ。ゆっくり休んで、仕事も行って、遊びにもいく贅沢プラン。
 任せとけって。
 俺だってカノンと遊びてーし。なっ?」

という俺の言葉に、ユカリは少し俯いて上目使いに返事をする。

「じゃ……あのね、最近カノン『どうぶつ絵本』がお気に入りなの。
 興味あるみたいだし、動物園……ていうのはどうかな?」

遠慮がちに言ってくるあたりが、またいい。


家族で動物園とかっていいよな。
カノンも喜ぶだろうし、俺も嫌いじゃないし。

そりゃ俺にとっても楽しみな提案だね。

「お。いーんじゃね?
 じゃー明日仕事片付けてくるから、明後日3人で動物園いこっか」


そう答えれば、嬉しそうに笑うユカリがいて、俺も自然と笑顔になる。

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