スイートホーム
ここから2、3分ほどの距離にある最寄り駅へと向かう為だ。
日はすっかり暮れていたけれど、街灯が灯り、道の両端に並ぶお店の看板や店内から漏れて来る明かりで道中の視界はばっちりだった。
「明日も休みなら、このまま酒盛りに突入なんだけどねー」
麻美はあえておどけた感じでそう言葉を発した。
「お互い仕事だから仕方ないよね。今日は大人しく帰ろう」
「うん」
「そんでゆっくり休んで、また明日から頑張って行こう」
「そうだね」
そんな会話を交わしているうちに、ほどなくして駅前のロータリーへとたどり着いた。
「じゃ、気を付けて帰ってね」
「うん。麻美も」
お互い笑顔で手を振り別れ、彼女はそのままロータリーのカーブに沿って進んで行き、私は駅構内へと入って行った。
ここから麻美はバス、私は電車で家路を辿る事となる。
改札を抜けホームに立った所で、ちょうどタイミング良く電車がすべり込んで来た。
ちらほらとあった空席の一つを陣取り、深く腰掛け、息をつく。
すぐに動き始めた車体の揺れに身を任せながら、自分の膝の辺りに視線を合わせ、ぼんやりと考えた。
『皆には折りをみて話す』とは言ったけど、その『折り』は一体いつになる事やら…。
今でも梨華を除く高校時代の友人7人とは思い立った時に、その時に都合のつくメンバーで食事会をしていた。
日はすっかり暮れていたけれど、街灯が灯り、道の両端に並ぶお店の看板や店内から漏れて来る明かりで道中の視界はばっちりだった。
「明日も休みなら、このまま酒盛りに突入なんだけどねー」
麻美はあえておどけた感じでそう言葉を発した。
「お互い仕事だから仕方ないよね。今日は大人しく帰ろう」
「うん」
「そんでゆっくり休んで、また明日から頑張って行こう」
「そうだね」
そんな会話を交わしているうちに、ほどなくして駅前のロータリーへとたどり着いた。
「じゃ、気を付けて帰ってね」
「うん。麻美も」
お互い笑顔で手を振り別れ、彼女はそのままロータリーのカーブに沿って進んで行き、私は駅構内へと入って行った。
ここから麻美はバス、私は電車で家路を辿る事となる。
改札を抜けホームに立った所で、ちょうどタイミング良く電車がすべり込んで来た。
ちらほらとあった空席の一つを陣取り、深く腰掛け、息をつく。
すぐに動き始めた車体の揺れに身を任せながら、自分の膝の辺りに視線を合わせ、ぼんやりと考えた。
『皆には折りをみて話す』とは言ったけど、その『折り』は一体いつになる事やら…。
今でも梨華を除く高校時代の友人7人とは思い立った時に、その時に都合のつくメンバーで食事会をしていた。