スイートホーム
駅構内とデパートとを仕切るガラスの扉の前までたどり着き、取っ手に指をかけようとしたその時、突然、体が後ろにツン!と引っ張られた。
え?と思いつつ振り向くと、どこかの幼稚園、もしくは保育園のものと思われる制服を来た4、5才くらいの女の子が、私のブラウスの背中部分を掴み、こちらを見上げている。
「…ちが~う」
一瞬真ん丸く見開かれた目がみるみる細められ、同時にウルウルと潤んで来た。
「ママじゃないぃ」
「え?え?」
「ふぇぇ~ん!」
最初訳が分からずパニックに陥ったけれど、必死に頭を働かせ、この子のこの言動から導き出される答えを推測した。
「えっと…。もしかして、ママとはぐれちゃったのかな?」
「うわぁぁああ~ん!!」
私の問いかけに、改めてその事実を認識したのか、女の子はさらに泣き叫ぶ。
「どうしました?」
すると、ちょうどこのフロアを巡回していて騒ぎを聞きつけたのであろう警備員さんが、足早に近付いて来た。
内心『助かった!』と思いつつその人に向けて急いで解説する。
「えっとですね、この子、どうやら迷子になってしまったみたいで…」
その間に至近距離まで到達していた警備員さんと改めて対峙した所で、全身から発せられる尋常じゃない威圧感に思わずギョッとした。
え?と思いつつ振り向くと、どこかの幼稚園、もしくは保育園のものと思われる制服を来た4、5才くらいの女の子が、私のブラウスの背中部分を掴み、こちらを見上げている。
「…ちが~う」
一瞬真ん丸く見開かれた目がみるみる細められ、同時にウルウルと潤んで来た。
「ママじゃないぃ」
「え?え?」
「ふぇぇ~ん!」
最初訳が分からずパニックに陥ったけれど、必死に頭を働かせ、この子のこの言動から導き出される答えを推測した。
「えっと…。もしかして、ママとはぐれちゃったのかな?」
「うわぁぁああ~ん!!」
私の問いかけに、改めてその事実を認識したのか、女の子はさらに泣き叫ぶ。
「どうしました?」
すると、ちょうどこのフロアを巡回していて騒ぎを聞きつけたのであろう警備員さんが、足早に近付いて来た。
内心『助かった!』と思いつつその人に向けて急いで解説する。
「えっとですね、この子、どうやら迷子になってしまったみたいで…」
その間に至近距離まで到達していた警備員さんと改めて対峙した所で、全身から発せられる尋常じゃない威圧感に思わずギョッとした。