恋する美容師
ゴールデンウィーク
店が3日間の休暇という事で、その貴重な休みを1日返上して
俺はsafariiのスタッフ一同隣の県にある山にハーベキューに来ていた。
俺はこの3日間家でゴロゴロしていたかったなー、
と心の隅で思いつつ、テンションは目的地に近づくにつれ上がっていっていた。
俺の乗っている車内も気分は上々。
車を運転するのは勤めて2年になるイズ(泉 隆人)
その隣にイズの彼女の……(名前忘れた)
で、後ろに同期の香春(こはる)と俺
その後ろには大量のお酒とまん丸いスイカが2つ、
椅子が6脚ほど積んである。
歌を歌ったり、香春のモノマネ大会をしたり、
イズと彼女の最近したしょうもないケンカを聞いたりしてる間に、
俺たちは無事に目的地である山の中にある川べりに着いた。
すでに、ブチさんを初めほとんどのスタッフが到着して準備を始めていた。
「おーい!おまえら遅過ぎだぞ!!
店長よりも遅く到着なんて偉い身分になったなぁ!!!」
ガハハと笑いながら少し離れたブチさんは俺達に叫んだ。
どうせブチさんは一番に来ていたに違いない。
来る人全員に言ったセリフなんだろーな、
周りも同じことを思ったのか、 皆微笑ましく笑った。
「あれは全員に言ってるよね、ブチさん」
同じことを思っていた香春もクスクス笑いながら俺に耳打ちしてきた。
「ほんと可愛いよな、ブチさんは。
………ブチさーん!すぐに手伝いますからー!!」
俺はニヤける顔を抑えられないまま、
日除けのテントを立てるブチさんの元に行った。