陽だまりの蒼い花
「花ちゃん!起きなさーいっ」
夢の中の男の子の声とは違う
耳に響く甲高い声
「今日も授業全部寝てたでしょ!」
「友美の声キモい」
橘 友美(タチバナ ユミ)は
私がいつも学校で寝ていると、移動教室と昼と放課後に起こしに来てくれる
私の一番の理解者でもある
「ひど〜い!もう起こしてあげないよー??」
「あー、もう放課後か」
「って、聞いてよー!」
そのまま私は、学校に来てから教科書が中に入りっぱなしの鞄を手に取る
「今日は一人で帰る」
「えっ?何のためにあたしが起こしに来たのよーっ!一緒にかえ…
「じゃ。」
友美の声は最後まで聞かずに、私は足早に教室を出た
別に何か用事があったわけでもない
ただ、一人になりたい気分だっただけ
理由は
久しぶりにみた、さっきの夢のせいだと思う