月に魅するもの

月に向かう

夜になると今日も向かう
あの月に向かって…

ボクは月になりたい

月は真っ黒な夜空の中
まるでそこだけが
別世界のように
ただ1つ大きく輝いている

周りよりひと際輝く
その明るさは
目立つように見え
でもまるで…
そこだけが
孤立しているかのよう

ボクは月になりたい

周りと関わらず
あの丸い世界に篭りたい
あそこに居れば
きっと安心出来る

あの光が他を寄せ付けない
あのキレイな丸が
きっとボクを包んでくれる

ボクは月になりたい

ただただ、そこに居るだけで
強調される存在感
己のみが唯一の存在

ボクは今日も月に向かう

月と同化したくて…

月に身を置きたくて…

心を預けてしまいたくて…

ボクは今日も向かう
あの闇夜に妖しく浮かぶ
月に向かって…
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