憎悪と、懺悔と、恋慕。
別離。
---------木崎センパイに送ってもらい、無事帰宅。
これからお父さんにこっぴどく叱られるであろうワタシを心配してか、木崎センパイが『オレも早川さんのお父さんと話しようか??』と言ってくれた。
・・・が、今ウチに木崎センパイを入れるわけにはいかない。
入試を控えている木崎センパイに、お父さんにお母さんの不倫がバレてしまった事、離婚する事は言わない。 余計な心配はさせたくない・・・などと、散々心配させておいて、どんな神経で言ってるんだ、ワタシ。
木崎センパイの親切を『大丈夫ですから!!』と丁重にお断りして、木崎センパイの背中を見送った。
玄関の扉を開ける前に深呼吸を1つ。
別に怒られたっていいもん。
だって、今日は大吉な出来事ばっかりだった。
夜の山は相当怖かったけど、山の上で見た初日の出は物凄く綺麗だったし、木崎センパイが背中擦ってくれて、髪まで撫でてくれた。
お父さんに怒られるくらいの出来事がなきゃ、割に合わないくらい幸せすぎた。