憎悪と、懺悔と、恋慕。
沙希へのキスは諦め、『じゃあ、行くね』と沙希に手を振ると、痛めた首を擦りながら教室を出て、校門へ向かった。
宣言通り、木崎センパイは校門前に立っていた。
「スイマセン。 待ちました??」
本当は沙希とふざけてて遅れたくせに『急いで来ました』風を装う為に、小走りで木崎センパイに駆け寄る。
「・・・行こっか」
木崎センパイも、ワタシの事はスルーかよ。
「・・・どこへ行くんですか??」
「・・・・・・」
問いかけには答えないし。