天然男子の本当の姿
「あ……あの、私……」






戸惑う私に、藤崎君はクスッと言って笑い始めた。






「アハハッ! ちょっ……葵ちゃん、そんな顔しないでよ。本気で言ってないし。」








「え……?」






さっきから同じことばっかり言ってる私。だって、意味わかんない。突然隣に来てとか言うし、本気じゃないとか、どっちなの!?






私が、そう思ってると、藤崎君がこっちに近づいてきて、なんとなく私は後ずさりしてしまった。







「なんで逃げるの?」





「え…だって、…近いし。」






私がそう言うと、藤崎君がいきなり、私の耳にフッと息を吹きかけた。





「きゃっ///ちょ、何すんの!?」





すると藤崎君は、にっこりと笑って、




「可愛いっ!」





そう言って、私の手を引っ張ってソファーに座らせた。






「ちょーっとここで待っててね?」
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