臆病者のシーソーゲーム(仮)
「堀川君、つばちょんと仲良しなら教えてよ~このいけず~!」
堀川は小林と仲良かったようだが、今まで私の事を話してなかった事は感謝すべきか、
それとも今日この場にこいつを連れてきた事を恨むべきか……
「お前と高山が知り合いなんて知らねーし」
小林に肩を組まれても退かさない堀川。
私なら直ぐに腕を捻ろうとするけど………やっぱり友達なんだな~
堀川の交友関係が悔やまれます。
「なんか元気な人だね~」
一部始終を見ていた美希はクスクス笑いながら小林について『元気な人』で片づける。
きっと美希からしたら小学生を見ているようなものかもしれない。
「ま~思わぬ再会から始まったけど、今日は楽しもうぜ~」
そんな切り替えしで仕切り始めたのは、
ウザきゃら選挙№1に輝きそうな人材・小林で…
後ろから私に両腕を垂れ下げて抱き着いているような体制の小林を背中に背負いながら私たちは屋台を回った。
因みにこの体制。
中1・2で慣れっこなんだ。
暑苦しいし、ウザったいし、本当なら痛めつけて止めさせるけど、
屋台で何か買おうとすると、この小林の手が私の分のお金を払ってくれるから、
『財布を背負っている』と思う事にした。