ヤマアラシと白ウサギ
白ウサギの心は旅に出た。

脇腹に触れたふわふわから、命の名残が消えていく。

僕は巣の外へ出た。

もう、僕は無敵じゃない。

だけど、なんでだろう。

恐怖よりも不安よりも、ずっと温かいものが僕を包んでくれてる気がするんだ。

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