学園王子様は、俺様です。
「な、成田くん?
ただ、友達として話してるだけだよ…?」
『友達』
つい昨日まで『ぶつかった人』だっただろ…
なんだよ、それ。
…無性にイライラすんだけど。
俺は、パッと抱きしめてたのを解き、飯倉を見た。
飯倉の顔は、真っ赤に染まり、ポーッとしている。
なんだよ…
アイツが好きなのか?
…アイツを想って真っ赤なわけ?
そう思ったら、胸がズキズキした。
…やっぱ俺、変だな。
「成田んとこ、行けば?」
俺は、どうしようもなくイライラして…モヤモヤして。
…飯倉に、冷たく言ってしまった。