学園王子様は、俺様です。
王子様、存在しました。
時というものはあっという間なもので……。
「い、いい行ってきます…っ」
「うん、行ってらっしゃい♪ ちゃんとお友達作るのよ♪」
「朱里ちゃん、頑張ってね!」
…真新しい、超かわいい制服に身を包み……お母さんと南さんに見送られる。
そう、今日はその、『城ケ崎学園』へ初登校する日。
また一から高校生活をやり直せるっていう、いい面もあるけど……
転校生だし、お金持ちの学校だから、あたしなんて浮くと思うし……
って、もうお金持ちの子なんだっけ…。
…昨日はお母さんの誕生日でもあり……南さんと結婚した日でもある。
だから、正式に言えばあたしはもうセレブな家の子なんだけど……
どうも慣れない…。