学園王子様は、俺様です。
「お疲れ様です。
涼太様、朱里様」
校門を抜けると、亀山さんが待っていて…
「お、お願いします…っ」
あたし達は車に乗った。
最近、いつも送ってもらってて…
なんだか悪いな…。
「あの、北村くん」
「ん?なに?」
うわ…なんか優しく返事してくれた…。
「最近いつも送ってくれてありがとう…なんか、ごめんね?」
「そんなことか。
何も気にすんな? 俺がお前と居たいからこうしてんだし」
__ドキっ
ず、ずるい…
北村くん、そんなこと言われたら…
期待、しちゃう…。
「あ、ははは。
うん、でもありがとう」
わざとらしくなかったかな…?
「それに、弁当作ってくれてるし?
ま、そのお礼っつーことで」
…そう。
あたしは、昨日から北村くんのお弁当を作っている。
見た目も味もダメダメなんだけど…
北村くんが嬉しそうだから、あたしも頑張ろうって思ったんだ。
それにしても…。
なんだか北村くんの口調、優しい…?
気のせいかな…?