学園王子様は、俺様です。
「「「キャァアアア〜〜ッッ!!」」」
な…なに??
いきなり、女の子たちが黄色い声で叫ぶから、あたしはビクッとした。
「朱里っ
なんで女たちが、騒いでんのか分かってる?!」
舞ちゃんから赤のハチマキを着けてもらってる最中に、そう言われる。
「…へっ?
分からないけど…」
「なら、自分で見てみなさいっ!」
くるっと舞ちゃんに体を回され、目に飛び込んできたのは。
…赤のハチマキを巻いた北村くんが、女の子たちに囲まれていた。
___ドキっ
いつもなら、「人気だなぁ」で終わるのに、あたしの胸はドキドキしている。
…あまりにもハチマキを巻いてるのが似合いすぎる北村くん。
今日は、短い髪を少しアレンジしていて……。
ますますカッコ良く見える。
「…ありゃライバル増えるのも無理ないわ」
舞ちゃんの言った言葉に、あたしはドキリとした。