学園王子様は、俺様です。
声の主は、北村くん…。
北村くんはあたしの方に来て、女の子たちを鋭い視線で見ていた
「悪く、なんて…っ」
いつもとは違う北村くんに戸惑ってるのか、女の子たちは顔を引きつらせる。
教室には、いつのまにか人がいない。
みんな帰ったんだ…。
なんて思っていると。
「俺、二度と君たちとは話さないから。
…それくらい、覚悟してるよね」
こんなに怒った北村くんは見たことない…
声も、表情も…全てが怒りに満ちている
「もう一回言ったら…俺、女の子でも何するかわからないから」
「…そ、んなっ!…ひっく…」
とうとう女の子たちは泣き出してしまった。
「北村くん、ちょっと言い過ぎじゃ…」
「…帰るぞ」
北村くんは先に教室をでて行く。
あたしも、辞書をカバンに入れ…すぐに教室を出た。