学園王子様は、俺様です。
「き、北村くん⁉︎」
「逃げちゃだめー」
あたしは北村くんの膝の上から降りようとするけど、
ガッシリお腹に腕を回されて、逃げられないし、ほどくことすら出来ない。
「は、離して…」
この状態、顔から火が出るくらい恥ずかしい
「朱里は俺とこうすんの、嫌なんだ?」
あたしの肩に顎をのせて、甘えるように言う。
どくどくどく…
心臓の音が北村くんに聞こえてしまうんじゃないかというくらい、大きな音と速さで動いている…
「嫌…じゃないけど…恥ずかしいもん…」
あたしがこう言うと、お腹に回った腕の片方が肩に移動して…
「一番したいこと、していー?」
北村くんは、あたしの耳元で…甘い声で言う。
「う、ん…」
北村くんのいい匂いに包まれて、あたしはドキドキがとまらない。
北村くんの一番したいことって…なんだろう?