学園王子様は、俺様です。



***************

「…なるほどね」



昼休み。

いつものように、屋上にあたしと北村くんは居る。



…今、一通り今朝のことを話し終えた。




「なら、昼以外でもイチャついてもいいわけだ」




そう言ってニヤリとする、北村くん



「いっ、イチャつくって…」



なんとなく嫌な予感がして、後ろにさがる。



「何後ろに行ってんの?

今すぐ俺のとこ来ないと、激しいキスすんぞ?」




…ひっ‼︎



は、激しいキスとは、大人のキス…だよね⁉︎



あたしの心臓が持たないと思って、また元の場所に戻る。



__グイッ




「きゃあっ⁉︎」




あたしは、いつの間にか北村くんの腕の中。




ちょ…ちょっと…っ心臓が…っ



どくどくどく…

段々加速するあたしの心臓。




「言っとくけど、他の奴に触らせんなよ?」



「ふぇ?」



動揺しすぎておかしな返事をしてしまった。



「俺、意外に嫉妬するみたいだから」




するみたい…って…



「わ、わからなかったの…?」



なんだか最近知ったみたいに言うから…




「そうだけど?
俺、オンナからの束縛とか嫌いだった。

でも、お前に出会って…実は嫉妬すんだな…ってわかった」



「しっ嫉妬してたの??」



あたし、そんなことしたかな??




「はぁ?
さんざん嫉妬ばっかなんだけど。

成田と仲良くしてるときとか?

成田に抱きしめられてたときとか?」




「そんなにいっぱい⁉︎」







でも、嫉妬してくれてたこと…嬉しい、なんて思ったり。
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