学園王子様は、俺様です。
王子様ではなく、俺様です
「…それではHRを終了します。 …の前に北村くん」
「はい」
「学級委員長として、飯倉さんに校舎案内をお願いします」
「はい、わかりました」
迎先生はそう言うと、みんなにあいさつを促した。
「きりーつ れー」
……さっき、先生なんて言ってた…?
「朱里っ!
すごいじゃん! あの北村君に、校舎案内してもらうなんてっ」
舞ちゃんが、目をキラキラしながら言ってくる。
え……あたし、ちっとも良くないんだけど…。
あんまり、関わりたくないなって思ってたのに…。
「「飯倉さんいいなぁ~」」
クラスの女の子たちが口をそろえて言う。