学園王子様は、俺様です。
「きゃー!
わ、わかったから…離れてーっ」
真っ赤な顔のまま俺から距離をとってきた。
フッ やっぱからかいがいあるな。
「はい、じゃあ言えよ?」
俺がカウントし始めると、
「北村くんが、カッコ良すぎるの…っ」
と、少し大きな声でそう言った。
…俺がカッコ良すぎる?
それで恥ずかしがってんの?
…マジで可愛いすぎるだろ。
「朱里」
「ひゃい」
ひゃい、と噛んだことが恥ずかしくて、下を向く仕草が可愛い。
「可愛いのな、お前って」
俺の素直な気持ちを伝えたら、口をパクパクさせてる。
ホント、ずっと居ても飽きねぇよ。
…この時の俺は、ただ幸せで。
こんな、愛しい日々が…ずっと続くと思ってた__。