学園王子様は、俺様です。





「……」




 頭を下げ終わって北村くんを見ると……少し驚くような顔をしていた。



 あっ…頭なんて下げちゃったから?








「あ、朱里。 次移動教室だから、行こう~」



 教室の前の方で、舞ちゃんに声をかけられる。




「あ、舞ちゃんっ 今行くーっ」




 急いで席に戻り、教科書の準備をしようとした………けど。



 あたし、転校生だから…教科書、ないよっ!?



 探してる途中で、そのことに気づく。



 …とりあえず、ノートとふでばこを持って舞ちゃんのところへ行く。





「ごめんねっ 教科書、持ってないことに気づかなくて、探しててっ…」



「あははっ 朱里、かわいい。 いいよ、わたしが見せてあげるから」



「あ、ありがとっ…」



 助かったぁ…。



 きっと、注文したけどまだ届いてないんだと思う…。














< 29 / 410 >

この作品をシェア

pagetop