学園王子様は、俺様です。
「ココアで良かった?」
「うん! ありがとう」
そう言って那月ちゃんを見ると…
こ…コーヒー飲んでるよ。
大人っぽいんじゃなく、大人だ…。
なんだか自分が小さい子みたいで恥ずかしくなる。
「ふふっ 朱里はかわいいね。
羨ましい…」
目の前で、那月ちゃんは微笑んでいる。
「へ!? あ、あたしは可愛くないよ。
那月ちゃんの足元にも及ばない…」
こんなに美人な人に言われても嬉しくないよ…
「なに言ってるの!
朱里はかわいいよ…。
じゃあ…そろそろ本題に入るね」
コーヒーをすすった後、那月ちゃんは真剣な顔をした。