学園王子様は、俺様です。
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ーー数日後
…那月ちゃんと話した日から…変わったことがある。
「…また朱里悩んでる?」
もう9月下旬の日の放課後。
あたしと舞ちゃんは、学園の近くにあるファミレスに来ていた。
「…悩んでる…よ」
「何があったか言ってみて?」
舞ちゃんが優しく話しかけてくる。
那月ちゃんと話してから数日でかわったこと…
「…北村くん、最近ずっと那月ちゃんについてるんだ…」
「それって…デートもしてない?」
「……うん」
そう。
なぜか放課後になって北村くんと帰ろうとすると、
『那月から電話……もしもし?
…うん…あぁ…すぐ行くから待ってろ』
ってなって…『…悪りぃ。今度一緒に帰ろうな?』
そう言って、北村くんは那月ちゃんの元へ行くんだ…
というのを舞ちゃんに話したら…。
「まじか! …っていうかさ、那月って人、北村君取ろうとしてんじゃん」
え…北村くんをとる…?
「そ、それはないよ〜!
自分で望みはないってわかった、って言ったんだよ??」
確かに、あの日…那月ちゃんはそう言った。