学園王子様は、俺様です。
話してるあたしの声は震えている。
そして…緩みすぎた涙腺から…また涙が浮かんでくる。
「…朱里…辛かったね。
不安だったんだね。…彼女より違う女のこと優先させるとか、北村君ありえないね、酷い。」
「…ふっ那月ちゃんが好きなら…言って欲しかったよ…っ」
ああ…ダメだ…涙がこぼれてしまう。
そんなあたしに舞ちゃんは…
「1限サボろうか。
…保健室行って目、冷やすよ」
そう言って、あたしが泣いてるのがわからないように、隠してくれた。
舞ちゃん…ありがとう…
こんなに素敵な友達がいて…あたし、幸せだよ…。