学園王子様は、俺様です。
もう授業は始まっている。
だけど…とてもじゃないけどこんな状態で授業を受ける気はない。
あたしはローファーに履き替えて玄関をでる。
あたし…別れよう…って言っちゃった。
自分が別れたくなかったのに、自分で言っていた。
…少し期待してた…追いかけてくれるんじゃないか、って…
でも、北村くんは追いかけては来ない。
バカだな…期待してるなんて。
この状態が耐えきれなくて、別れようと言った。
それなのに…全然まだ北村くんが好き。
でも…言った言葉は消せない…。
今からもう…あたしは北村くんの『彼女』ではないんだ…。
「…っふぇっ…北村くんっ…っ」
もう忘れなきゃいけないのに…。
好きなんて思っちゃダメなのに…。
どうしてこんなにも北村くんが好きなんだろう…
北村くんじゃなきゃダメだと思ってるんだろう…。