学園王子様は、俺様です。
「…朱里様いませんね」
…俺は何してんだよ。
朱里とデートするって約束したくせに…何那月を助けてんだよ。
何デート忘れてんだよ…っ
自分に腹が立って、部屋の中でもイライラした。
きっと朱里は誤解した…。
俺が那月を抱き上げてんの、見てたら尚更。
そして、誤解を解くためと、謝るために…何度もメールと電話をする。
…だけど…一度も朱里は電話に出ないし、メールの返信もなかった。
朱里がデートに誘ってくれて、俺がいいよと言ったらすごく喜んだ朱里。
態度やキスが、いつもより積極的な朱里。
どうして気づかなかったんだろう…
朱里があんなにも…不安になっていたことに…。