学園王子様は、俺様です。
那月と7年振りに再開したとき、全然平気だった。
恋愛としての好き、はちゃんとなくなっていたんだ。
小2の頃、あんなに好きだった那月に再開しても…
不思議と、そんな想いはなかった…。
それだけ朱里を好きになってたし、ハマってた。
「…北村君、ぼーっとしてるよ?」
一人のオンナが俺を覗きこんで、上目遣いで俺をみてきた。
うっわ…引くわ…。
俺が効くのは朱里だけの上目遣いだし。
そう心でつぶやいて、「あぁ。ぼーっとしてたみたいだね。ありがとう」なんて言っとく。
オンナはすぐに赤くなって、俺に近づいてきた。
…逃げるか。
そう思って朱里の方に視線を移したら…
ーードクン
…成田と教室を出て行った。
アイツは間違いなく成田だと思った。
その瞬間、俺は走り出していて…
「「北村君!?」」
そんなオンナたちの声を無視してアイツらの方へと向かった…。