学園王子様は、俺様です。
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それから時間は過ぎ…
「北村くん…今日はありがとう。
カバンも…持って来てくれて、ありがとう」
「いーよ。 …いっぱい不安にさせてごめんな?」
「うん。 でも…ちゃんと北村くんの気持ち聞けたから。
…それに…」
そこまで言って、朱里はモジモジし始めた。
「…どうした?」
「あのねっ、これからもよろしくお願いしますっ」
顔を真っ赤に染めながら、俺を見る。
うっわ…マジで可愛い。
「朱里…俺はお前を離すつもり、ねぇから。
そして…俺のこと、信じること」
「うん!! 約束ね!」
朱里は俺がずっと見たかった笑顔を向けてはにかんだ。
…こんなに愛おしいものはない。
俺は朱里をグイッと引き寄せて、耳元で…今俺が思ったことを言った。
「愛してる」
そして、まるで誓いのキスのように…
甘い口づけをしたーー。