学園王子様は、俺様です。
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ーー卒業式終了後
「朱里っ、幸せになるんだよ!」
生徒玄関で、舞ちゃんがあたしに抱きつく。
「うんっ…実はね…」
あたしがさっき、北村くんの婚約者になったことを言うと…
「すごいすごい!
まあ、絶対そうなるってわかってたけど」
って言って、祝福してくれた。
「舞ちゃんもね!」
「もちろん♪ 誰よりも幸せになる!」
「あははっ」
舞ちゃんは、高2の時から一個上の先輩と付き合っている。
その人も、この『城ケ崎学園』の人だったから、お金持ち。
舞ちゃんももう婚約してるみたい。
「わたし…朱里と出会えて良かった!」
満面の笑みでそう言う舞ちゃん。
「あたしもだよ! 舞ちゃんに出会えて良かった…
これからも、よろしくね!!」
「ふふっ もちろんだよ♪」
4月からあたしと舞ちゃんは社会人。
未来の旦那様が稼ぐから、将来は主婦になる予定。
「お♪ 北村君、朱里をよろしくね〜」
そう言って、舞ちゃんは走って行ってしまった。
あれーっ
なんか…アッサリしてない?
朝泣いてた舞ちゃん、どこ行ったー?
「…お前、俺いんのわかってる?」
1人で変な動きをしてたからか、北村くんがあたしを怪訝そうに見ている。