学園王子様は、俺様です。


「あははは。
…わからなかった」



「ったく。 てか、行くぞ」



あたしの手を引いて歩き出した北村くん。



「えっ、どこに!?
というかお母さんたちが…」



「朱里の両親は今俺の親と会ってる」



「…はい!!?」



お母さんと優斗さんが…


北村くんのご両親と会ってる!?




「ま、結婚すんだし。
あいさつだよ、あいさつ」



あ…あいさつ…。



もしも北村くんのご両親が、あたしとのこと認めてくれなかったら…



「心配すんな? 親父は朱里のこと気に入ってる」



あたしの心がわかってるみたいにそう言う北村くん。


「な、なんでそんなのわかるの…?」



え、えすぱーみたいだよ…。
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