学園王子様は、俺様です。

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両方の両親とのお見合いみたいな会談は終わり、



お母さんたちは、気を利かせてくれたらしく、今はあたしと北村くんだけが亀山さんに送られている。



もちろんすぐ隣には北村くん。


高1の頃、さんざん『お前は俺の隣なの』って言われてたから。



「…今日は楽しかったなぁー」



あたしがポツリとつぶやくと。



「俺も。いっぱい笑ったし。
…それに…」


「…?それに?」



北村くんはあたしを真っ直ぐ見つめて








「結婚認められて嬉しかったんだよ。
やっぱちゃんと認めてくれないと安心しなかったし」



少し照れた顔でそう言った。



「うん、あたしも嬉しかったよ。
北村くん…こんなあたしだけど…

精一杯、北村くんを支えますからっ」



そう言って笑ったのはいいけど…



なんだか自分で言って照れてきちゃったよ…。
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