学園王子様は、俺様です。
入ってきた途端、あたしは北村くんから目が離せなくなる。
白のタキシードに、髪を整えてて…。
王子様みたい…
そう思うほど、カッコ良すぎる。
「何? 俺に見惚れちゃった?」
あたしがあまりにも見つめすぎたからか、北村くんにからかわれる。
「…ぅう……そう、だよ…」
あたしが素直に言ったのに、驚いたのか…
「何そんな可愛いこと言ってんの?
式の前にキス、したいの?」
「…へ? きゃあっ!?」
ウエディングドレスを着ているのに、お構いなくあたしを引き寄せる。
…ドキドキ…っ
…ドキドキ…っ
いつも以上にカッコいい北村くんにドキドキする。
そして…あたしの顔を見つめてくる。