学園王子様は、俺様です。



「ど、どこ…っ」



頭は軽くパニックに。



北村くん、なんでそんな所に呼ぶのよぉ…。



廊下にペタンと座り込む。




「わかんないよぅ…」



小さく、つぶやいた時。



「…俺が案内したの、ちゃんとインプットしないからだろーが」



腕をつかまれ、立たせられる。



この声は…北村、くん。



「ご、ごめんなさい…」



確かに、あたしが校舎案内された時にきちんと覚えられなかったから…



きつく、言われるのかな?
と、思ったら…



「来ようとしたのは偉いじゃん」



北村くんは、あたしの頭をポンと撫でた。




……。



「…で、実行委員やるよな?」



ちょっと優しいのかな…なんて思ったのに…



今の言葉にそれはないかぁ、と思った。


…実行委員なんてやりたくないし、嫌だ…!



けど、監禁なんてもっと嫌だ…。








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