学園王子様は、俺様です。
さっそく仕事、してもらおうか
…急いで教室に戻ると、一気に女の子たちがあたしの周りを囲い出した。
へっ…!!?
あたしは、すぐに舞ちゃんの元へ向かいたいけど、抜けられる場所はひとつもない。
「ちょっ、飯倉さん!! どうゆうことよ!」
あたしの目の前に立っていた女の子がそう言ってきた。
「ど、どういうこと…って?」
何が何だかわからず、そう聞いたら…
「はぁ!?
自分が一番わかってるくせに!
飯倉さん、北村様とどうゆう関係なのよ!!?」
き…
北村……さま!?
北村くんに対しての呼び方に、驚く。
…あ、そっか……。
他の女の子には王子様、なんだよね。
ひとり納得すると…
「なんとか言いなさいよ!
チンチクリンの、バカ女!!」
ひっ!
こ、怖いよ…っ
女の子は、なおもあたしを睨み続ける。
チンチクリンかもしれない、でも…
…酷いよ。