学園王子様は、俺様です。
さ、さすが北村くんだ…。
「朱里ーーー!!
だ、大丈夫だった!?」
舞ちゃんが、小走りであたしの方に駆け寄ってきた。
「…あ、舞ちゃん。
うん、大丈夫だったよ」
北村くんが来てくれなかったら、どうなってたんだろう…。
「良かったね!
わたし、朱里と北村君が仲良かったの知らなかったよ〜〜」
舞ちゃん、それは嘘だよ。
…でも、北村くんが女の子たちを説得させるために言ったんだ…ってわかったから、黙っておこう…。
「そ、だね…」
あたしは曖昧に応えた。