好きな人。


「バカだよ?すーっごい、バカ!」

「ふぅん?」

「アホで、バカで、…バカ!」

「お前それしか言ってねーじゃん」


ははっ、と観星が笑う。

その笑顔にこんなに惑わされてるなんて、知らないんでしょバカ!!





「……でも、ほんの少し、ほんの少し優しい奴なの」

「…ふぅん?」

「……一緒にいると、ほっとするんだ。楽しいの。ありのままの自分で居られるんだ。ドキドキするし、心臓がどうにかなっちゃいそうな時もあるけど、」


思わず自分の胸にぎゅっ…と手をあてて




「………すっごい…、好きなんだ……」




思わずそこまで言った時、目の前にいるのがその相手だと気付き、思わず顔がかあああっと熱くなっていった。



< 20 / 29 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop