好きな人。


「は!?なんでですか!?」

「いやお前、ちょうど残ってたし?」

「先生が届ければいいじゃないですか!」

「だって俺、このあと会議あるんだよ」

「知りませんよ!ていうか場所、分かんないし!」

「あー今日、剣道体育館っつってたから」

「えー!?」

「いーだろ?どうせ女バスも体育館だろ?」

「ゔ」

「はい、俺の勝ち。このプリント、届けてやってくれ」



なぜかほぼ全部活の場所を把握している担任は、強い。

こんな口論になると、にやにやしながら勝利を手に入れる。



そんなこんなで、あたしは観星にプリントを届ける羽目になったのだ。



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