好きな人。


大体、観星はあたしと同じ日直だ。

しかし奴は「俺今日、ちょっと部活でミーティングあるから!」と言って途中で抜けだした。


日直の時に気付けよ、と思いながら体育館へ向かうと、ふと途中で観星を見つけたのだ。

体育館の玄関に立った時、左側にあり駐車場に面している細い通路。

靴箱や、大きいバカッてあく扉とかがある。

そこに観星がいた。


「あー、観星!プリント忘れて―――」

あたしはそう、声をかけようとしたが




観星に隠れていて見えなかった、その小さく華奢な体の女の子が見えて、思わずそこにあった木の幹に隠れたのだ。




< 5 / 29 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop