どうして素直になれないのだろうか
「もう、ギブ......」

「ふふ....こっちは子供まで産んでるんだから」

やっと勝てた

その嬉しさが込み上げる

「もうお昼過ぎてるから...食べにいこうか」

「うん」

「ん」

聖が手を差し出す

恥ずかしい、と思いながら手を握る

そこから伝わってくる温もりがどうしても心地い

「咲、その前によりたいところがあるんだけど」

「いいよ」

ふわりと笑いかけてくれた聖に笑い返した





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