失恋ちょこれえと
『ん』
ふかふかのベット、消毒のニオイ
――ここは、保健室?
カーテンに遮られて何も見えない
「アンタ、どうゆうつもり?」
「…え、それは…」
保健室の外から聞こえる大きな声に顔をしかめた
この声は――、彩華と啓祐?
「――と浮気したあげく、それを伝えずに別れたってゆうの!?いい人ぶりたかったの!?アンタ、本当最低だね!」
…誰と、浮気したの?
「…」
「なんか言いなさいよ!アンタは彩華と長い間付き合っておいてアッサリと乗り換えちゃうんだね。残念だよ。最低。クズ!」
『――ッ』
怒ってくれる真紀の言葉を聞いて、涙で視界がボヤけた
「本当に彩華には申し訳ないことしたと思ってる
でも、俺は…彩華より大切な人を見つけちゃったんだ」
『…ウッ…』
――やめて…
「何それ…」
「ごめん、じゃあ」
聞こえてくる足音に、啓祐が去ったことがわかった
ああ、私
浮気されてたんだ