先輩と後輩の私。
先輩観察。
いつかの親睦会から季節は流れて、夏休み真っ盛りの8月下旬。
筋トレばっかりだった部活も、だんだんと本格的に弓道らしくなってきた。
「草先輩、見てください!」
弓道のことで、指導を頼むときは「見てください」という決まりになっている。
最初はあいさつ同様、怖かったり恥ずかしかったりで言えなかったけど、
先輩はすごく優しくて、丁寧に教えてくれた。
今日は草先輩が暇そうにしてたから、草先輩に頼んだところ。
「ふぁぁあ、いいよ。」
(素敵なあくびですね、先輩…)
「もっと、伸びて。そう、そのまま……」
タン…!
「うーん、あそこに刺さってことは…」
先輩が熱心に私に指導をしてくれる。(変な意味じゃなくて、ほんとに真面目に。)