先輩と後輩の私。
「って、聞いてる?」
「っははい!もちろんっす」
「じゃあ、ここで…」
先輩って、ほんとかっこいいよなぁ。
芸能人にもなれるんじゃないかってくらいに。
大きい目はすっごい二重で、よく見ると二重のよこに傷があって、それがいいカンジに二重の線とまざって、さらにパッチリ二重になってるし。
まつげ長くて、
肌は少し焼けてて、それでいて綺麗で。
そんなに身長は高くないけど、弓道で鍛えた筋肉でがっちりしてて、
多分高校でもモテてるんだろうなぁ。
あ、そういえば姉ちゃんがモテてるっていってたなぁ。
なんなんだこの人ってくらいかっこいいし当たり前か。
でも、こんな先輩にあえて幸せだなぁ~とか考えてたら、
先輩にいきなり軽く叩かれた。
「こら、さくら全然俺の話し聞いてないだろ??」
「ぅ…すいません。」
「俺だからよかったものの、他の先輩にはそんなことするんじゃないぞ。」
「はい…。」
「まぁ、大体はよかったから、肩の力抜いて、リラックスして引けよ、以上!」
そういうと、草先輩は部室に入っていった。
「は、ぁ、ありがとうございましたっ。」
草先輩は部室のドアから手だけ出して軽く振ってくれた。
…いかん、しっかりしろ、自分…!!
なんか草先輩の前だと調子狂うんだよなぁ。
なんなんだ、もう…