先輩と後輩の私。
はじまりの音。
キーンコーンカーンコーン
「起立、礼。」
「「「さようなら」」」
「沙弥、今日って部活ないよね?」
「うん…。あぁ、篠咲先輩に会えない…」
「はは…」
「ただいまーっ」
「おかえりー、鈴今日早かったねー」
「姉ちゃんもじゃん。さてはまた部活サボったな。」
「だって、きついしー」
「あ、そーだ。姉ちゃん草村彰人って人知ってる?姉ちゃんと同じ学年なんだけど」
実は私の姉は草先輩と同学年で、学校も一緒。つまりは私の先輩でもある。
ちなみに吹奏楽部所属。
「あー、彰人くん?同じクラスやっし」
「まじで??やっぱモテてるっしょー」
「うん、でも彼女居るよ。今年で3年目だったよ、確か」
―――ズキッ
「え…?」
「名前は美夏(ミカ)ちゃん。同じ吹奏楽部。ちなみにちょーかわいい」
「へぇ…そうなんだ」
「まぁさか、彰人くんに惚れたりしてんの?無理だって」
「惚れてなんかないよ、ただ先輩だから聞いただけ」
「ふーん、でもさ…」
「夕飯まで寝る!じゃあね」
「ちょっと鈴…!」
バタバタバタッ