先輩と後輩の私。
「ふぃーっ、やっと学校終わったー。よっし、部活行こっ」
「こんにちわーっ」
「こんにちわー」
よし、着替え、着替え…っと。
部室に入ると、先輩達が着替えていた。
「ぁ、こんにちわっ」
「んぉ、桜野。ちょっとこっち来い」
「なんすか?」
「ほれ、これやる」
「んぉぉぉ!!これ、冬季限定のチョコ!!!」
「桜野すきそうだったから」
「あああありがとうございます、篠咲先輩!」
へへ、やったー
「じゃあ、お返しといえばなんなんですけど、これ、どうぞ」
私はチロルチョコを先輩たちに献上した。
「さんきゅ、桜野」
「いえっ」
着替えをすませた後、道場で神棚に礼をした後、さっそく引き始めた。
んん、なんか上手くいかないなぁ。
あそこで、もっと左手を押して…などと自分で自己分析していると、
校舎の方から草先輩が走ってきていた。
…そっか、そうだよね。
あんなかっこいい先輩ほっとく方が変だよね。
こんなこと目に見えていたじゃないか。なのになんでこんなに悲しくなるの。
こうなること、分かってたことじゃないか。