先輩と後輩の私。


「ふぃーっ、やっと学校終わったー。よっし、部活行こっ」



「こんにちわーっ」

「こんにちわー」

よし、着替え、着替え…っと。
部室に入ると、先輩達が着替えていた。
「ぁ、こんにちわっ」

「んぉ、桜野。ちょっとこっち来い」

「なんすか?」

「ほれ、これやる」

「んぉぉぉ!!これ、冬季限定のチョコ!!!」

「桜野すきそうだったから」

「あああありがとうございます、篠咲先輩!」

へへ、やったー
「じゃあ、お返しといえばなんなんですけど、これ、どうぞ」
私はチロルチョコを先輩たちに献上した。

「さんきゅ、桜野」

「いえっ」


着替えをすませた後、道場で神棚に礼をした後、さっそく引き始めた。


んん、なんか上手くいかないなぁ。
あそこで、もっと左手を押して…などと自分で自己分析していると、
校舎の方から草先輩が走ってきていた。


…そっか、そうだよね。
あんなかっこいい先輩ほっとく方が変だよね。
こんなこと目に見えていたじゃないか。なのになんでこんなに悲しくなるの。
こうなること、分かってたことじゃないか。


< 20 / 28 >

この作品をシェア

pagetop