先輩と後輩の私。
「俺さぁ、ほんとはチョコ嫌いなんだ。どっちかとゆーと、クッキーとかの方がすき」
「へ、へぇー。そうなんですか…」
一瞬、バックの中にあるクッキーが脳裏をよぎった。
だめだ、私はただの後輩なんだから。
でも、でも…
「せ、先輩」
「なに」
バックの中から綺麗にラッピングされたクッキーを取り出した。
「こ、これっ、……貰って下さい」
頭を下げてお願いした。
恥ずかしくて、真っ赤な顔を見られたくないって理由だけど。
「…。」
「ぁ、やっぱいらないですよね、ただ、ストラップのお返しにって思って、
いや、ほんと、そんで、あと日ごろのお礼とかで、っ」
クッキーをバックの中にしまおうとしたら、その手を草先輩に止められた。
「いらないなんて言ってないじゃん。ありがと、ちょーだい?
言ったじゃん。クッキーのが好きだって」
「っ、は、はい。こんなんでよかったら、どうぞ」
「ん、どーも」
「さくら」
「はい?」
「チョコ、いる?」
「ぇ、その袋いっぱいのやつですか…?」
「うん、だって、どーせ、食べないし」
「っ、だ、だめです。そのチョコにどれだけの気持ちがつまってると思ってるんですか、たくさんの子がひとつひとつ、先輩のことを思って作ったチョコなんですよ。
だから、私なんかが貰っちゃだめなんです」
「…分かった。でも、明日俺が鼻血で学校休んだりでもしたら、さくらのせいだからね」
と言って悪戯に笑った先輩に、また改めて恋をしたバレンタインだったのでした。
「へ、へぇー。そうなんですか…」
一瞬、バックの中にあるクッキーが脳裏をよぎった。
だめだ、私はただの後輩なんだから。
でも、でも…
「せ、先輩」
「なに」
バックの中から綺麗にラッピングされたクッキーを取り出した。
「こ、これっ、……貰って下さい」
頭を下げてお願いした。
恥ずかしくて、真っ赤な顔を見られたくないって理由だけど。
「…。」
「ぁ、やっぱいらないですよね、ただ、ストラップのお返しにって思って、
いや、ほんと、そんで、あと日ごろのお礼とかで、っ」
クッキーをバックの中にしまおうとしたら、その手を草先輩に止められた。
「いらないなんて言ってないじゃん。ありがと、ちょーだい?
言ったじゃん。クッキーのが好きだって」
「っ、は、はい。こんなんでよかったら、どうぞ」
「ん、どーも」
「さくら」
「はい?」
「チョコ、いる?」
「ぇ、その袋いっぱいのやつですか…?」
「うん、だって、どーせ、食べないし」
「っ、だ、だめです。そのチョコにどれだけの気持ちがつまってると思ってるんですか、たくさんの子がひとつひとつ、先輩のことを思って作ったチョコなんですよ。
だから、私なんかが貰っちゃだめなんです」
「…分かった。でも、明日俺が鼻血で学校休んだりでもしたら、さくらのせいだからね」
と言って悪戯に笑った先輩に、また改めて恋をしたバレンタインだったのでした。